【映画感想】「ナイブズアウト:グラスオニオン」
基本情報はこちら。
本作は「ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密(2019)」の続編で、監督は前作に引き続き「スターウォーズ/最後のジェダイ」などで有名なライアン・ジョンソン、主演は6代目ジェームズ・ボンドなどで有名なダニエル・クレイグです。私立探偵ブノワ・ブランが主人公で各地で起こる事件を解決していくという流れになっており、前作に引き続きミステリものとなってます。アガサ・クリスティの推理小説のような作品を作りたい、というコンセプトのもと制作されています。
感想
前作に引き続きシリアスな雰囲気のミステリとは違って、どこかコメディ的な要素もあるミステリという部分は継承されつつ、前作ではあんまり描かれていなかった主人公ブノワ・ブランの性格的な部分も描かれています。また世界情勢的な部分でも現実世界と同じく、パンデミックが起きていて感染症対策でリモートでいろいろやったり、外出時にはマスクをつけていたりとなかなか珍しいなと思いました。むしろ今だから共感できる部分でもあるのでこの設定はアリだなと思いました。(というか最近はマスクをしていないと何か違和感を覚えるように…)
ミステリ映画といえば脚本が肝ですが、これもよくできていてすごくおもしろかったです。ミステリものはやはり観てる人と作品とのバトル的なところもあるんですよね。観てる側は「こいつが犯人や!」と思って最後にあってれば勝ち、作品側はうまく観てる人にミスリードさせて「実はこいつだったんですよ!」とびっくりさせれば勝ちみたいな感じです。映像側でも伏線らしきシーンももちろんいくつも出てきて、最後にはきれいに伏線が回収されてすごく気持ちがいいです。登場する人物一人一人の行動についてもきちんと理由付けがあって、その理由と行動がキレイにハマるようになっていてそこも気持ちがいいポイントです。
今作も前作に引き続きストーリーがちょっと特殊な感じがしました。ネタバレになってしまうのであまり細かくは書きませんが、中盤と終盤がミステリ王道の展開というよりはちょっと外れたような展開になっていました。しかしそれも楽しめる展開だったので良かったです。特に終盤は物語の本質というか、登場人物たちがなんでこんな行動をとっていた、とっているのかというような本質的な部分つくような展開になっています。タイトルにもなっているオニオン(たまねぎ)がこの物語全体の本質のような気がします。
今回観て思ったんですが、主人公の性格はシャーロック・ホームズ感があるような気がします。物語の序盤で語られていますが、事件がないととにかく退屈で、刺激的な事件を求めてる部分が似てるなぁと思いました。
2作目ですが、1作目を観ていなくても十分楽しめます。1作目、2作目どちらから観てもいいので気になる方を見て楽しめたらぜひもう一つのほうも観てみてください。
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません
この記事のトラックバックURL
プロフィール
最近の投稿
最近のコメント
いいねランキング