【映画感想】「グランツーリスモ」

公式サイト:映画『グランツーリスモ』オフィシャルサイト

2023年9月15日公開。監督はニール・ブロムカンプ、主演はアーチー・マデクウィ、その他にデヴィッド・ハーバー、オーランド・ブルームなどが出演しています。

タイトル通りPlayStationのゲーム「グランツーリスモ」が元ネタの作品です。PlayStationのゲームで映像化の2作品目です。1作品目は「アンチャーテッド」です。

予告編

感想

レースにかける熱い思いがそれぞれの登場人物から伝わってくるスポ根ものが好きな人にはたまらない作品。ゲームとリアルが融合していく表現とリアルとゲームの違いによる厳しさもきっちり描かれている。レースシーンでは思わず拳を強く握りしめてしまうほど熱い。

まずグランツーリスモというドライビングシミュレーターにストーリーがあるのか?というところですが、ゲームそのもののストーリーではないですが、映像化できるほどのストーリーがきちんとあります。2008年ごろから2016年ごろにかけてGTアカデミーという企画があって、日産自動車と組んでグランツーリスモの大会上位者を集めて、実際に訓練を行いその訓練の中での優勝者にプロドライバーの権利を与える、という企画がありました。本作はこのGTアカデミーのストーリーがメインになってます。

主人公はヤン・マーデンボローという実在の人物です。まあこの主人公に置かれた状況がわかるわかる!周りの家族はすごい順調でうまく言ってるけど自分はこのままでいいのだろうか?という焦燥感。昔オンラインゲームとかやってた時に時々思ったりしました。周りの人はすごいけど自分はこのままでいんだろうか?何者にもなれない焦りみたいな。そのなかで、このGTアカデミーはあり得ないほど魅力的なわけですよ。もうここしかない、ここで負けたら全部終わるみたいなそんな思いが伝わってくるからレースシーンは呼吸が難しくなるぐらい熱く観れます。

これは主人公以外も同じ熱量で、特に指導役のジャックはすごく熱いですし、二人の関係性もすごく良いです。ジャックはエンジニアとして働いていたところGTアカデミーにスカウトされて指導役となります。これは観てみればわかりますが、レースは金持ちのものになってしまっているというところに不満を持っています。そんな中で、このGTアカデミーという企画はそんな状態のレースに一泡吹かせるまたとない機会なわけです。主人公の思いとこのジャックの思いがリンクして、同じ熱量で戦っているからこそ、すごくおもしろいです。まるでもう一人の父親のようなジャックの存在はたまりません。

映像についてはもう文句の付け所が一切ありません!レースの臨場感はたまりません。IMAXで観ましたがとにかく相性が良かったです。特に好きなシーンが、ゲームと実際のレースがリンクしていくシーンはとにかくかっこよくて好きです。このリンクしていくシーンはまさにグランツーリスモというゲームがレースゲームではなく、ドライビングシミュレーターだ、と確信できるシーンです。ほかにも現実ゲームの違いを突き付けるシーンや、前の車との6秒差がF1でどれだけの差があるかのシーンなどなど見どころしかないです。

とりあえず2023年で間違いなくお勧めできる作品なのでぜひ、観てみてください。劇場公開は終わってしまってると思いますが、デジタル配信で観れます。

余談ですが、本作で主人公のカースタントをやっているのは、ヤン・マーデンボローです。つまり、本人役のカースタントを本人がやっているわけです。

おまけ

IMAXの劇場ポスター

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