【映画感想】「シン・仮面ライダー」

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2023年3月18日公開。監督は庵野秀明、主演は池松壮亮、浜辺美波で、仮面ライダー生誕50周年記念作品です。また、庵野秀明が参加している「シン○○」シリーズの4作品目で、「シン・ジャパン・ヒーローズ・ユニバース」(公式サイト)の関連作品です。ユニバースと名乗っていますが、マーベル作品のようにほかの作品を観ていないと楽しめないということは全くありません。せいぜい、作中のポスターや新聞などの小道具にちらっと登場しているぐらいです。

予告編

感想

「こういうのでいいんだよこういうの」を全力で突っ走ってる。もうさ、変身シーンとバイク、ライダージャンプ、ライダーキックがあればよくない?それが全部ある!おまけにテーマソングまで流れてきた!原作の良さを活かしつつ、現代に合わせたテーマを感じさせる、どこか懐かしさと新鮮さが見事に融合している。

既にYoutube等で最初の数分が公開されていますが、最初の怪人であるクモオーグとのバトル、ここで僕は心を奪われました。この第1幕には、主人公である本郷猛が「力とはなんだ?」「正義とはなんだ?」と人であることと仮面ライダーであることの葛藤に悩まされている。この葛藤シーンはすごく惹かれました。作中に出てくるオーグたちと根本的な仕組みは同じです。敵であるオーグとの境界は、おそらくただ一本のラインでしかないのだと思います。苦悩しながらも答えを模索していく、その始まりのシーンだと思います。

主人公の相棒である緑川ルリ子もかなり良かったです。最初は本郷猛とも淡々としているし、あまりあてにしていないような感じですが、物語が進むにつれてだんだんと信頼関係が築かれていくのがよかったです。サイクロン号の後ろにまたがっているシーンも最後まで観た後だとどこかジーンとくるような感覚を覚えます。浜辺美波は、まさにこの役にぴったりでよかったです。

アクションシーンはどれもかっこよかったです。「これこれこういうの」が全部入りだと思ってます。一方で仮面ライダー、怪人たちの強力すぎる力も描かれており、主人公が変身することへの葛藤も感じ取ることができました。少し残念だったのが、後半のアクションシーンの暗い場面は少しわかりづらい部分が多かったです。

キャラクターデザインはすごく好きでした。仮面ライダーのスーツは昔ながらの感じですが、古臭さは全くなくすごくかっこいいです。羽織っているコートもいいです。サイクロン号の変形機構もかっこよく、最初観たときはしびれました。敵のオーグデザインもかっこいいです。クモオーグがドレッドヘアになっているのと、チャックがたくさんついているのが好きです。頭の部分を観ただけで、クモであることがなんとなくわかるのがいいです。一番好きなのは、ネタバレなのであまり書けませんがクモオーグに関連している人です。

ストーリーについては、ライダーというだけあってバイクが物語の中心にあるように描かれていたのかなと思います。本作でバイクは相棒、家族との繋がりなど様々な意味を持って登場しており、バイクを通じた友情や繋がりはエモく感じました。悪役であるSHOCKERですが、ただの悪の秘密結社というわけではなく目的があって行動しています。人類の持続可能な幸福を目指す愛の秘密結社ということなので、完全な悪とは言い切れないというのもポイントになっています。なぜこの組織が悪になっているのかは作中で語られますが、まさに現代社会に近い構図になっているような気がしました。

賛否両論あるようですが、特撮が好きな人にはお勧めできる作品だと思います。出ている俳優さんは皆さんとても素晴らしい演技をしていたので、スタッフロールを観てびっくりするのも楽しいかもしれません。

おまけ

入場者特典とパンフレットです。カードは一緒に行った知り合いがいらないと言ったのでもらいました。色紙も2枚あります。

パンフレット(表)
パンフレット裏
入場者特典色紙

入場者特典カード

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