【アニメ感想】「伊藤潤二『マニアック』」
公式サイト:伊藤潤二『マニアック』
2023年1月19日~Netflixにて配信。タイトルにもある通りホラー漫画家・伊藤潤二の原作漫画をアニメ化したものです。アニメとしては全12話ですが、20エピソードあります。1話2エピソードのものがいくつかあります。全20エピソードは↓のリストの通りです。
- 「怪奇ひきずり兄弟 降霊会」
- 「トンネル奇譚」
- 「アイスクリームバス」
- 「首吊り気球」
- 「四重壁の部屋」
- 「睡魔の部屋」
- 「侵入者」
- 「屋根裏の長い髪」
- 「黴」
- 「蔵書幻影」
- 「墓標の町」
- 「恐怖の重層」
- 「漂着物」
- 「富江・写真」
- 「耐えがたい迷路」
- 「いじめっ娘」
- 「路地裏」
- 「首のない彫刻」
- 「耳擦りする女」
- 「双一の愛玩動物」
感想
ホラーは苦手でしたが、興味があったので観てみました。原作漫画は読んだことないです。
1話を観てみると確かに怖い感じはあるんですが、どちらかというとコメディ寄りで、なるほどこういう感じか、と思って観ていました。ところが2話からガラッと変わって、ホラー要素が強くなってきて怖かったです。
お話一つ一つは、最後の結末まで描くというよりは、あの後どうなったんだろう、と考えさせるような終わり方のものが多かったです。その後を想像させられる構造になっているので、エピソード一つ一つがなかなか頭から離れず、まるで憑りつかれているような印象を受けました。エピソードの怖さもですが、視聴後の怖さもありました。基本的には怖いエピソードですが、双一くんというキャラクターが出たときだけは、コメディチックな話で面白かったです。謎の安心感があります。
どのエピソードも何かしらのテーマがあるように感じました。どれも魅力的な内容でしたが、特に頭の中に残ったエピソードを3つ挙げると、「首吊り気球」「恐怖の重層」「いじめっ娘」の3つです。「首吊り気球」はカリスマ性が生み出す集団思考のようなものを感じました。どんどん伝播してく思考を可視化しているのではないかと思いました。「恐怖の重層」はあの頃の○○は良かった、と過去に囚われて、あの頃の○○に戻ってほしいと考えてる人たちへの皮肉を感じました。過去に戻すということは積み重ねていったものを崩すということ、それを可視化した恐怖がこのエピソードにはありました。「いじめっ娘」はタイトルの通りそのままだと思います。しかし、話の運びがなかなか衝撃的でした。
1話完結型なので、どこから観はじめても楽しめると思います。全話続けてみるもよし、公式サイトのストーリーリストを観て、気になるエピソードをつまみ食いするのも良いと思います。
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